タシロフライ再び
Youtubeで偶然にも珍しいものを発見。これが公開されていることに関しては著作権上どうなのかと思うが、ま、そこにこれがあったということを報告。
かなり古い動画(1996年)であるが、全体として見所がたくさん。
北アメリカ釣り紀行 虫博士と天才釣師 巨大鱒と闘う ~ロッキー山麓・兄弟釣行~
田代兄弟の釣行記。なんとメル・クリーガー、レオン・チャンドラー、レフティー・クレーなども写っている。
タシロフライについて
もうかれこれ10年ほど前、フライタイイングを始めた頃に発見した本がある。
「タシロフライズ・イラストレイテッド」
田代さんのフライはいわゆるリアル系。そのフライを巻くにはそこそこにマテリアルも多種必要で工程数も多い、細かな芸が必要。
はっきり言って初心者にはかなり作成困難だと思う。
しかし、この本はマジ「遺産」だ。ここまで丁寧にタイイングを詳しく解説した本は珍しい。それもイラストで要点がわかりやすい。
収録されているフライ一覧
まあ見てください。こんな細かい分類でフライを巻いている例が他にあるだろうか。
1章【カゲロウ】
モンカゲロウ・スイミングニンフ、モンカゲロウ・フローティングニンフ、モンカゲロウ・アダルトTwo in one、オオマダラカゲロウ・フローティングニンフ、オオマダラカゲロウ・ニンフ、チラカゲロウ・スイミングニンフ、エルモンヒラタカゲロウ・イマージャー、オオフタオカゲロウ・スイミングニンフ、ミツトゲマダラカゲロウ・アダルトTow in one、アカマダラカゲロウ・フローティングニンフ、ヒメフタオカゲロウ・スイミングニンフ、シロハラコカゲロウ・アダルトTow in one、フタバコカゲロウ・ニンフ
2章【ユスリカ、オドリバエ、カワゲラ】
オドリバエ・アダルト、フタツメカワゲラ・ニンフ、コグサミドリカワゲラモドキ・アダルト、ユスリカ・ピューパ、ユスリカ・アダルト
3章【トビケラ】
ヒゲナガカワトビケラ・ラーバ、ヒゲナガカワトビケラ・ピューパ、ヒゲナガカワトビケラ・アダルト、ウスリーアツバエグリトビケラ、アダルトフラップカディス、うるマーシマトビケラ・ピューパ、ヤマナカナガレトビケラ・ラーバ、ニッポンナガレトビケラ・サーフェースランニンングピューパ、クロツツトビケラ・ラーバインケース、コガタシマトビケラ・アダルトフラップカディス、セリーシマトビケラ・ラーバ、クワヤマカクスイトビケラ・アダルト、アメリカカクスイトビケラ・ラーバインケース
リアルなフライ
人の見た目として実際の虫にそっくりかどうかは釣果にさほど影響しないという話がある。
ま、確かにそれはそうかもしれない。僕自身も多分そうだと思う。そう思うようになると、巻くのが難しく多種のマテリアルを必要とするタシロフライから遠ざかった。
しかし、上に挙げた動画を見ていると「リアルフライもやっぱりありか」という気持ちにもなる。
それが直接釣果に繋がるかどうか、そんなことはどうでも良いではないか。
釣果だけで言うならそもそもが餌釣りでよかろう。
それから「そのフライがとりあえず実際の虫にそっくりだ」と言うことは、ある意味は保険でもありはしないか。
撮影者からコメントを頂いた
上の動画をfacebookに揚げたところ、田代氏兄弟に同行していたカメラマンの方からコメントを頂いた。
「撮影したのは私です」と。
実際に番組のエンドロールに名前がある。
これは全くの奇遇であり、SNSのなせる奇跡。非常に貴重なドキュメンタリーの記録者としてお礼を述べた。
この正月休み、久しぶりにタシロフライを巻いてみよう。タシロニンフ用の特殊なフックもまだ手元に沢山ある。