ホームボタンが壊れたiPhone5Cを直す
最近ではスマートフォンに内蔵されるカメラの性能が格段にアップし、ある程度の防水性も持っているために釣り場でのスナップショットはいわゆるカメラでなく、スマートフォンの撮影で十分なレベルに達していると思う。
ただ、天川のような山奥に入ると携帯電波が飛んでいないエリアがあり、さすがのスマートフォンも電話機能としては使えないことが多い。
さて、長く使っていたiPhone5Cのホームボタンが反応しなくなった。
急場をしのぐには「アクセシビリティ」から呼び出せる画面表示の「ホームボタン」でなんとかなる。
確かになんとかなって、もう次の買い替えまでこのままで良いかと思いiPhone8の発売を待つこと3ヶ月が経過。
で、iPhone8が出たので買い換えようと思ったが、なんとなくシャクに触るので手持ちの5Cを直せるものなら自分で直そうと思った。
別に今のiPhone5Cでなんの不自由もなく(ボタンさえまともなら)、ショートメッセージの送受信とネットのニュースが見られればそれでOKだもんね。
そして自分でやってみて修理不能と決まってからiPhone8にしても遅くない。
修理に必要なパーツ&工具をそろえる
ホームボタンの故障は「ホームボタン」そのもの、それから「ホームボタンケールブル」の損傷が考えられるらしい。
それからiPhone本体を開けるための工具。とは言っても要するに特殊なトルクスドライバーさえ入手できれば良い。他の吸盤や小さなプラスドライバーはもうオマケと言えるもの。
ホームボタン | 649円 |
ホームボタンケーブル | 400円 |
修理用ツールキット(トルクス入り) | 240円 |
この内修理用ツールキットの240円はたまたま余っていたポイント活用でゼロ円に。すべてAmazonプライム会員で送料無料。総額1049円の買い物である。
申し訳ないが、三社バラバラの注文になってしまった。
iPhone5Cを開けてみる
はっきり言って本体オープンの特殊トルクスねじさえ回ればなんとかなるのだ。ネットで調べて準備万端である。
赤矢印が件のトルクスねじ。腹が立つやつ。
本体と液晶パネルを接続しているケーブルのコネクタを外してみるが、これが小さくて大したものだ。驚きの技術である。iPhoneがそこそこな価格になるのがわかるなあ。
このコネクタを外すには4本のネジを抜くが、これらがコンマ1mm単位で長さが異なるのがすごい。かなり小さいネジである。
パーツを交換したが・・・おや?
ボタンとケーブルを交換し、仮組みして電源ONとする。
わっ!液晶画面に縦スジ!
これは本体=液晶部のコネクタの接触がまずいね。それに大問題はホームボタンは効かないままである。
液晶に行くコネクタの接触は見直すとして、本命のホームボタンが治らない。そして純正パーツとは押下感が違って何かイヤ。
ううむ、これは一度交換前の状態に戻してみようと決意する。特に、ホームボタンケーブル系に何か怪しさがあるような・・・さもなければメインボード側でもうダメかもである。
ホームボタンケーブルのコネクタ部の仕組み
ホームボタンは液晶パネル側にあり、それが短いケーブルで本体側に接続される。しかしこの「本体側コネクタ部」の仕組みが「ん?」なのある。
なるほどねー、多分ねー、これだな。
上の画像で黄色矢印がホームボタンケーブルと本体基板側の接点である。この接点一箇所は何せ、ゴマ粒よりも小さいのだ。そしてなんとなく簡易スプリング形式な構造をしている。これだね!
上の画像フラットなケーブル赤矢印部分が本体側にある接点に接触する仕組みである。
二対二の関係と、その位置、これは対になって接触と関係しているパーツであると読める。
もしかして、この接触がダメなんじゃ?
直感的にそう感じた。そこで取った対策は、本体側の接点をいじって「高さを上げる」である。これで接触が持ち直してくれれば治るはず。
で、ルーペを持ち出して作業。精密ドライバーで接点の金属を0.2mmほど上に曲げあげた・・・
直った!ホームボタン復活!
できました。ボタン周りのパーツはそもそも異常なし。故障原因はホームボタンケーブルと本体側の接触不良そのものである。
ということは、何もパーツを買う必要はなかったことになる。が、まあそれは仕方ないね。
ところで、そもそも件の接触不良であるが、そうなる原因として本体と液晶部を固定しているトルクスねじ二本の緩みが考えられる。
このネジはホームボタンのそばにあり、いつも圧力と衝撃にさらされているのだ。そうしてネジが緩み、ホームボタンの乗った液晶プレートはフワフワした状態になって本体側にあるスプリング形式のコネクタ部を押し付け続ける。
そうしていつかホームボタンケーブルの接点との接触が途切れてしまう、そんなメカニズムになっていると思われる。
以上、iPhone5Cのホームボタン修理に関する顛末。