シドニー生活と釣り
ベジマイトのこと
私は30歳代の初め頃の一年をシドニーで過ごしていた。もうだいぶ昔のことであるから、あちらの国も大きく変わっただろうし、こちらの記憶も薄らいできた。
それでも時折はオーストラリアやシドニーに関する話題に触れるたび、ああそういえばと思い出が蘇ることもある。
上の画像はオーストラリアの伝統的な食品であるベジマイト。しかし日本では「とんでも食品」のような扱いをされている。
女房が「安売りしていた」として買ってきたもので「おお、これは懐かしい」と瓶を眺めることしばし。
ベジマイトとは酵母をネタにした発酵?食品で、味噌のように(いやそれ以上にか)塩辛い。これを知らない外国人(オーストラリア人以外)はチョコレートのペーストと間違ってしまうものだが、味の実態は酵母の苦味と濃い塩分である。
僕自身、好き嫌いを問われれば「どちらでもない」が、懐かしくシドニー生活を思い出した。
シドニーでの釣り
上の地図でいえば「ブラックワトル湾」の南岸で釣りをしていたことになる。
シドニーでの住まいは「フラット」と呼ばれる下宿(一軒の家を共同で借りる感じが近い)のようなところで、そこから海まで徒歩3分。(クックストリートのどこか)
海といっても入江の奥深くで年中穏やかであった。風が強く波が高いといった景色を一度も拝んだことはない。
釣りの目的は特に持たずに現地を訪れたのだが、歩いて3分で海とあらば何らかの釣りをしてみないでもなかった。
電話帳で探した釣具店にてルアーロッドとリール、そして幾つかのルアーを購入した。これを引けば、これを喰う魚がいれば何でも釣れるだろう。
そうしてヒットしてきたのが40cmほどの「コチ」である。これが100投に3回くらいはヒットしていた。
で、その入江で釣りをしているのはなぜか東洋人だけ。私以外にはどうやら華僑のような中国人らしき人々。
私の釣りはC&Rなわけだが、釣れている私を見ると、中国人が寄ってきて「それをくれ」という。そうだ、そういえばコチって日本でも普通に食う魚ではないか。そこそこ旨かった記憶がある。
コチは刺身でも食えるのだが、ここで釣ったのは知らない海域の物だから寄生虫などに用心する意味でも生姜と醤油で煮付けて食ってみた。
他にその海でのルアーの獲物として「カンパチ」の幼魚のような魚が釣れた。こちらも刺身で食えそうな身をしていたが、前述した理由から開きにして干して焼いてみた。
同じフラットに同居していたオーストラリア人の白人は、開いて干している魚を見てかなりいぶかしく感じていたようだ。(腐ると思うだろうな)
その上、干した魚をグリルで焼いたときの匂いはそこそこに迷惑そうであった。白人家庭ではこれはやらない方がイイなあと感じることしばし。
コチと、カンパチの幼魚のような魚は10g程度のスプーンで釣れた。他に、小型のスピナーではなんと、20cmほどのカワハギが釣れた。まあ食えるのだろうが、これはリリース。
まあ、そんなこんなが私のシドニーでの釣りだった。
コメント
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オーストラリアでの釣り・レギュレーション
オーストラリアでの釣りはレギュレーションが厳しいです。魚はリリースサイズが定められ、それは日本では考えられないほどでかいです。例えば「キス」など20cm以下はリリースサイズだったり。(要確認、現在のレギュレーション)