にしきたトレーディングの格安ラインを考える
にしきたトレーディングのフライラインは大変リーズナブルだが、難点として「軽く感じる」ことが挙げられる。
これはあくまで「軽く感じる」だけであってライン重量規格から実際に外れているわけではない。AFTMA(アメリカン・フィッシング・タックル・マニュファクチュラーズ・アソシエーション)の規格にしっかり準拠している。
そこで、にしきたトレーディングのフライラインが軽く感じる理由として考えられるのはフロントテーパーが「長い」ことである。すでにレビュー記事として揚げた通りだ。
例えば、DT#2〜#4においてフロントテーパー部が4mとなっている。
ところが一般的なラインではフロントテーパー部は1.5〜2.5mという物が多い。
にしきたトレーディングのラインのプロファイル
ちなみに特殊な例としては、サイエンティフィックアングラーズのライン、スープラ・フィネスではDT#2〜#4においてフロントテーパーは約4.6m。よって、にしきたトレーディングのラインはそこそこに「フィネス寄り」といった感じである。
そこで、フィネス系の釣りならにしきたトレーディングのラインをそのまま使ってみるのは方法だが、そのような目的がなかった場合の対処を考えてみよう。
ライン番手を上げる
例えば、もしも一般的な#3ラインが欲しければにしきたトレーティングのラインにおいては#4を選ぶという方法がある。ただしこの場合でもフロント・テーパーの長さは変わらないということを念頭に置くべきだろう。
しかしながら、小渓流の釣りではそもそもがフライラインそれ自体をたくさん出さないキャストなため、番手を上げる恩恵は意外に少なく感じるかもしれない。ことによってはロッドの先からフロントテーパー部の4m全てを出していないくらいだから。
フロント部分をカットする
これはかなり勇気が必要かもしれない。ある意味では暴挙と言える。正直、この方法を自分で試したわけではないが、考えとしてはあり得るのではなかろうか。
しかし、先端から1mをカットしてもまだ3mのテーパー部が残るわけである。試しとして50cmづつでもカットして投げ心地を確認してみるのは方法だと思う。(トライ&エラーとしてかなり面倒ではある)
ただし「ラインのチップ部がなくなる」ということも考えておく必要ありだ。それでも#2ラインなど、ベリー部本体自体がそこそこに細いためにテーパー部を少々切り落としたところであまり気にならないかもだ。