ケイテイックの林圭一氏死去

株式会社ケイテック

「バスフィッシングの基本と戦略」の著者であり株式会社ケイテックの代表でもある林圭一氏が亡くなりました。(2016年2月27日)

「バスフィッシングの基本と戦略」は日本のバス釣りの黎明期に書かれた本で、当時は本場アメリカのノウハウを直接に知る上で大切なデータとなったと思います。(当時は他に村田基氏の本程度しかなかったと記憶している)

その中身は大変論理的で、バス釣りというのは古来からの日本の釣りとは一線を画す内容だと感じたことを覚えています。

その後に登場してくるバスプロという人たちのほとんどがこの著書に触れたのではないでしょうか。

また氏は後にルアーメーカーである株式会社ケイテックを立ち上げますが、ここのソフトルアーは類い稀に超精密で、そのパッケージもワームに寸分の狂いも生じないようにほとんど神経質なまでに仕上げられていました。他のアメリカ製ワームのように大袋にごっそり入っているというものではありません。

また、ラバージグやその専用ジグヘッドの作りたるや、当時の「適当な物」とは全く異なっている物でした。

コストはかかってもこれだけのことはしなければいけない、とそんな思いがパッケージを含めた製品に現れていたと思います。

そしてそれらの使い方に関して理路整然と詳しく解説してるのは他に例がなかったでしょう。製品も解説も「ここらへんは適当」ということが見られず、正真正銘に妥協が見当たりません。

日本においてバス釣りの賛否自体は確かにありますが、氏の業績それ自体は否定できないと感じています。

そして林圭一氏は僕自身の釣り人生、製品に対する取り組みにも多大な影響を与えた人だったと思います。

林さん、長いあいだありがとうございました。

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