トラウト・バム
鱒と自由をめぐるアメリカン・ドリーム
著者:ジョン・ギーラック (東 知憲 訳)
出版社:株式会社 つり人社
発行日:2007年4月20日第一刷
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トラウト・バム本書のポイント
これは正にアメリカ文学、と言ってしまって良いかどうか?そこはちょっと専門家に聞いてみなければわかりません。確かにそこには「自由」が描かれています。道具がどうの、竿やラインだという話はほとんどありません。とにかく、鱒を釣りに行く。そこに本当の自由を感じる文章です。
湯川豊氏の「夜明けの森、夕暮れの谷」とはある意味で真逆なエッセイ。作者ジョン・ギーラック氏は好きなときに釣りに行ける人生を良しとしてその通りのことをしているといった感じです。
東さんの訳がけっこう格調高いです。英語も堪能なわけですが、そもそも日本語が美しいです。
ただし、あまり物語性のない文学物に免疫のない方はあまりピンとこない内容かも知れません。私はこの作品を「純文学」に分類します。