釣行記

天川管理釣り場2015年10月27日

気圧の低下が予想され、同時に満月という日。一応釣り日和である。これで数日前に雨でも降ってくれていれば良いが、減水状態はさらに進んでいた。

  • 気温;午前8時頃 10℃ 正午頃 20℃
  • 水温:午前10時頃 10℃
  • 天候:晴れ時々曇り
もくじ

新しくなった天川村漁協

新しい天川村漁協

この秋に漁協が移転して建物が新しくなった。

ログハウス風である。・・・が、普通にアルミサッシである。なんだか違和感があるけれど、郊外に出るとこのような発想の建物は少なくないような気がする。

入り口の引き戸を入るとすぐにカウンター。そこで料金を払ったり名簿に署名したり。しかし中で休憩とかはできないようだ。カウンターで用事が済んだら「ハイ、さようなら」である。以前の建物では中にストーブやパイプ椅子があって、寒い時期には帰りにちょっと温もったりできたし、壁には釣果の画像などが掲げられていたのに。新しい漁協建物では和めない。率直に言って改悪な感じもある。

その新しい漁協建物脇に古い碑が建っている

淡水魚の供養碑

上の画像は「淡水魚供養碑」。新しい場所に移転した漁協の脇に立っていた。これは古い物で、もしかしたらかつての漁協建物はこの場所にあったのだろう。だから漁協が移転して新しい建物になったというより、元の位置に戻ったということかも。(この種の碑は天川以外でも漁協によくあるらしい)

天川の紅葉

紅葉し始めの天川村

今年は10月27日現在で上の画像の程度。ちょっと遅いような気もする。関西圏では天川村といえば紅葉の撮影スポットらしく、11月に入るとカメラと三脚を抱えた人が大挙して(例えば観光バスで)訪れるらしい。土日は釣り人と相まって大変な混雑なようだ。

いつもの瀬と紅葉の様子

出だしは盛んなハッチがあった

前回10月6日よりも明らかに夜明けの気温は低かった。しかしやたらハッチがある。気圧の低下でハッチが盛んになるのかどうかそれはわからないが、とにかく多種類の水生昆虫が飛び交っていた。これはもう朝一からドライフライだろう。

流れのあるプール

しかしながら前回よりも更に10cmの減水で、知っている瀬という瀬が瀕死の状態である。ほとんどプール+流れ込みのようなところしか狙えない。

最初にティペットに結んだのは前回の記事で紹介した竹田一号(フローティングニンフの一種)である。

ハッチする水生昆虫を食おうとしている魚を釣るわけだから、とにかく程よい「流れ」が必要なのだが・・・とにかくプールへの流れ込みに3投ほどすると最初に出た魚はサビの入った小さなアマゴだった。

サビ入りアマゴ

15cm程度のアマゴ。禁漁期であるから、これは事故。実物はこの画像よりももっと灰色っぽい。産卵を控えたこの状態のアマゴを天然状態で見られることは珍しい。だって本来は禁漁だもの。

うわ、幸先が良いような悪いような。しかし出るのは出る。あとは狙うところだけ。とかと思いながらこのプールで他に5尾のニジマスを得た。

レギュラーサイズのニジマス

20〜25cm程度。これだけあれば十分に引きを楽しめる。普通のニジマスの画像など載せないつもりだったけど、それはちょっとあんまりじゃないか、魚と読者に失礼かもということで気が向いたら画像を載せます。

やはり本日はドライをよく追う。よく出る日はC.D.C.を使ったフライだと手返し悪いから世話のないEHCに変更。

エルクヘアカディス

まあ、幸先は良かったのだが、ドライフライに盛んに出たのは午前の早い時間だけ。ハッチが減ると、すぐに反応が悪くなった。

あかんなあ、また沈めないとダメだな。

ナチュラルなニンフの安定性

午前の後半はニンフを沈めてインジケーターで釣る。前回と異なって分かりやすいアタリではあった。流れのあるプールでニンフはかなり良い成績である。やはり本日もファンシー系よりもナチュラルなニンフ、例えばヘアズイヤーは安定性があってハズレが少ない。

しかしいくらナチュラル系とはいえ、箱池管釣りのニジマスと同様、同じ場所で同じフライを使い続けるとすぐにスレてくる。ドライフライにしろニンフにしろ、あれが虫に見えるなら「飽きる」ことなく食えば良いのに、と思えるのだがこればかりは魚に聞いてみなければわからない。

減水の功罪

減水状態で石だらけの天川

いつもは立ち入れないプール

水位がかなり低いせいで渡渉が簡単になり、今まで一度も入れなかった場所に入れることがある。例えば上の画像は、平水時だと「泳いで行く」か「ロープで降りる」以外にアクセス不能な場所だと思われる。いつもなら指をくわえて見ているだけな場所なのだ。

しかしながら、このような場所が出現したとしても、見ての通り、水の流入箇所がすごくしょぼい。上から魚が流下してくるチャンスは少なげ。(水の流入箇所はここだけでなく、並行していくつもある)

そして下は下で小さな滝のような状態だから魚が上がってくることも考え難い。

上の画像のような場所、ぱっと見は良いが、結局魚が入るチャンスそのものが少ないのである。そして減水ではこんな場所が多いのである。

巨石に囲まれた段差が多いこの川は、このような場所が点在している。

減水によって入れるようになった場所で、良い思いをしたことはあまりないような気がする。

本日の最大魚

ほとんど水が止まってしまっているようなプールで、ワラワラとスクールするニジマス。あまり期待は持てないけれどインジケーターでニンフを流す。というかなかなか流れない。

流れの少ない深いプール

ところが、ここでかなりな数の魚を掛けることになった。ここで釣れやすいのは25cmクラスのレギュラーサイズ。

午前中は、しょっぱなのドライフライを合わせて、ここで15尾ほどになっただろうか?

次のプールはちょっと水深が足りないと思ったが、流れがある分で食い気のある元気な魚が出る。浅いと言っても最深部で1m、いやもっとあるだろうか。

流れのある浅いプール

なにせ透明度の高い水なので水深の読みを誤りやすい。上の画像で水の色が濃くなって見える部分では確かに1m以上の水深と思われる。浅そうに見えるが、画像右上の黒い部分には渡渉できない。

そしてこの浅いところで本日の最大魚が出る。実測はしていないが、ネットの大きさとの関係から見て40cm程度はありそうだ。

40cm程度のニジマス

タックルはごく普通に7f7inのグラスマスター、#4ライン、4Xリーダー(12f)+5Xティペット(2.5lb 5f)。ゴールドリブド・ヘアズイヤー#14をインジケーターで流す。

しかし、それにしても存在に全く気付かなかった魚。それでもこの大きさ太り方だと俊敏性はない。やはりレギュラー25cmクラスが最もスリリングかもしれない。大きいニジマスは重いだけなのだ。パワーと速さを兼ね備えているのは30cm台かなあ。

浅いプールでワラワラとニジマス

さて次は、いつもは全く魚を見なかった浅いプールでのこと、下から近づいていくと魚影多数だ。

魚影の多い浅いプール

しょぼいんだが、魚はとにかく多量にいた。ヘアズイヤーニンフを流すと先を争って奪い合う。一投目で簡単に釣れる。二投目も同じ。しかし三投目からは全く反応が取れず。

フライを変えて、イクラタイプの物を。無反応。気難しいやつらだ。そこで目先を変えてソフトハックルを流してみることにした。浮木ではないが目印として米粒大の粘土タイプインジケーターを。それが好反応してさらに追加。本日はソフトハックルで締めにしようと次のポイントへ。

最後のポイントでどんでん返し

最後のポイントは普段の渓流釣りのようなポイントである。あまりニジマスは付いていない感じのところ。

岩盤のポイント

ここに、先ほどのプールで使ったソフトハックルは極小インジケーターで流す・・・と、そのインジケーターに出てしまった。

もう一度・・・またインジケーターに!

急きょ、ソフトハックルからドライフライにチェンジ。竹田一号かな?

よく見ると正面の岩盤沿いべったりに魚影。色からしてニジマスなのだが、それは珍しい光景である。まるでアマゴかイワナのような行動だ。

何投目かに岩盤キワにうまく流せた。多少のドラッグがかかりながら・・・・しかし魚の頭上を越えて・・・すると魚反転!食うか?!ダメだ・・・

そうして本日の釣りは終了した。(もちろんその後にとっかえひっかえいろいろやったが反応を取れなかったわけだ)

ところで、何箇所かのポイントを回って思うが、歩いてすぐのところでもそこに着くニジマスの性質は随分と異なるものだ。その環境が好きな物がそこに集まる。で、釣り方もどんどん変わる。そんな感じだろうか?これは盛期のアマゴより激しく場所による差異が出ているような気がする。

本日わかった小さなこと

にしきたトレーディングさんのインジケーターのこと。ブログではあの断面をオレンジに塗るということを書きましたが、あれは確かに正解。大変見やすくなりました。

そして!あのインジケーターはなんと!再利用可!

にしきたトレーディングのインジケーター
右側三つは使用済み品。だけどまた使える。原型がしっかり残っている。

もっとも、使い捨てが基本でしょうが、実際のところ、貼り付けた粘着面は1度剥がしてもまたくっつきそう。そして剥がすときにも本体は破壊されず綺麗に原型をとどめます。

それから、ティペット上に固定していても上手に引っ張ることで位置の変更も可能。「ビビビッ」と動かせますよ。それに小さい割に高浮力です。

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